日本で唯一のFTD製造開発メーカーとして、開発、製作から保守整備まで一貫して行う。海外製FTDの輸入、保守も開始!     since 1998

 Flight Simulator

by 日本ビーテーエー株式会社

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2017 JULY   VRヘッドマウントディスフレイ対応フライトシミュレーター VR-Chair Pro シリーズを発売しました。製品ラインナップは、VR の体感を追求した“ Feel (フィール) ”と 実機の操縦感覚を追求した“ Real (リアル) ”の二つ。     日本で唯一のFTD製造開発メーカーとして開発、製作から保守整備まで一貫して行っております。海外製FTDの認定取得、保守もお任せください。     プロのパイロット養成、訓練機材としての操縦訓練用  計器の動き、プログラム解析などを学ぶ実習用機材としての教育・訓練用、操縦体験を楽しみたい方、空港イベントの体験型。大きく分けて固定型とモーション付きのFS-Chairの二種類があります。

 

HS21 単座式回転翼シミュレーター 試乗記



すでにエンジンスタートされた「機体」に乗りこむと、操縦装置の形状や計器類の配置などから、これがベル206を模したもの
であることがわかります。 オーバーヘッドパネルやセンターペデスダルがない点、それに伴って無線機の配置が実機と異な
る点 などを除けば、非常にリアルに出来ています。

座席には前後位置や背もたれの角度の調節機能まであり、ペダルの前後調整しか行えない実機のベル206よりも、格段に乗り
やすくなっています。計器盤は、各計器が高精度の液晶画面になっているため、薄暗い機内でも確実に読み取れるうえ、シ
ミュレートする機種に応じて計器配置を自由に変更できるという優れモノです。

そしてその計器盤の向こうには、正面3枚・右下1枚の画面が広がり、フレネルレンズによって遠近感が生み出され、迫力ある
景色が広がっています。

さあ、計器の配置や操縦装置について再確認し、いよいよ離陸です。最初にシミュレートする機体はベル206。MSFSでのヘ
リについては、「操縦が難しすぎる」「ホバリングができない」などといった散々な評価を聞いていますので、実機の操縦経験が
ある私も、 いくぶん不安になります。

まずは左ペダル・左サイクリックをあてがいながらコレクティブを引いていき、ライトオンスキッドへ。さらにコレクティブ
を引き、ふわりと浮上すると、後方に大きく傾いたため、直ちに修正しますが、サイクリック操作に一拍遅れて機体が追随す
る点も、実機のベル206と同様に再現されており、ホバリングが安定するまでしばらく格闘が続きます。

若干テールヘビー気味のこの機体の感覚をつかみ、安定してホバーできるようになったところで離陸に移行。加速と上昇に伴
い、速度計や高度計、昇降計といった計器が実にスムーズに、そして俊敏に動いているのが印象的です。

引き続き、各種空中操作やタッチアンドゴーなどを行いますが、事前に心配していたほどの実機との相違点はなく、大型の画
面とリアルなコクピットのお蔭で、本当に飛んでいるかのような錯覚を起こします。数十分飛行し、気づくと手のひらが汗で
びっしょりになっていたので、視界に入ってきた砂浜に着陸し、いったん休憩をとることにしました。

軽くストレッチをしたところで、今度は機体特性を R22に切り替えての飛行です。

計器配置が R22のものに変化し、窓外の景色も八尾空港に変化しています。さきほどのベル206でのフライト同様、まずはス
ポット上でホバー。

R22特有の不安定感や操縦応答性の早さ、オーバーコントロール時のペンデュラーアクションなども非常によく再現されてお
り、実機での初期訓練で手に汗握りながらホバリングしていたことを思い出してしまいます。

機体が安定してきたところで、ランウェイまでホバータクシーしテイクオフ。加速性や上昇性なども、実機さながらです。

何度か場周経路を周り各種離着陸を試しているうちに、前方に見える山の上でOGEホバーをしてみたくなりました。

早速山の上まで移動し、ホバリングしようとしますが、実機と違い、側面の視覚情報が全く得られない状態でうまくホバリン
グできるのか、一抹の不安が 頭をよぎります。実際にホバリングを開始すると右下にある画面のお蔭で実に容易です。「かゆ
い所に手が届く」とは、まさにこのこと。きっと様々な試行錯誤の上、この微妙な取付け角度が決定されたのでしょう。

さて、文章の上では大した事は行っていませんが、実際にはベル206でのフライトと合わせ3時間近く飛び続けており私の手
足もかなり疲れてきましたので、八尾空港に再び着陸し、フライトを終了しました。

ソフトに起因する実機との相違点以外に HS21本体のことで何点か気になったことがありました。
 
       @ 操縦装置について

 
各装置の可動量は、実機とほとんど変わらず違和感はありませんでしたが、全体的に
重いため、微量修正の際に力を入れすぎて オーバーコントロールになる傾向がありま
した。また、サイクリックに中立を保つためのテンションがかかっているため、多少の
違和感がありました。 これらについては、実機同様に 各装置にフリクションを設け、
パイロットの所望の固さや、シミュレートしようとする機体の実際の固さに調節できる
ようになれば、さらに利便性が高まると思います。
       A 画面について
ホームページの写真では、各画面の間に隙間があるように見えますが、実際に操縦席に
座ると、この隙間の部分はほとんど見えなくなり、フレネルレンズの効果と相まって、
実に迫力のある景色が目の前に広がりますが、左画面と中央画面の間には、むしろダ
ミーのフレームを設け、さらにフレーム上部に コンパス等を設置すると、「アティチュ
ードフライト」が より容易になるのでは、と思いました。
このシミュレーターは、自家用操縦士の技量維持や、事業用操縦士・計器飛行証明等さ
らなる上級資格取得のための訓練にも 十二分に耐えうるものだと思います。

また、ソフトをプログラミングし、「ホバリング訓練モード」 や 「ATC訓練モード」 等を設け、技能証明取得希望者の初期訓練
に使用すれば、実機での飛行訓練をより容易かつ安価に実施できるのは間違いないはずです。

今後も、使用者に合わせ、ソフトとハードを改良していくことにより、無限の可能性が拡がっていくことでしょう。

最後に、HS21を始めとするこれらシミュレーターが、様々な場所に普及し、航空の安全に寄与することを期待します。

( 堀内 聡 記 )